あなたの「外套」を残す

こんにちは、山田です。今日は最近読んだ本の中から少しおすそ分けです。同志社大学のチャプレン、三木メイ先生の「嵐と風と不思議なマント」という奨励・説教集の中の一編に大変考えさせられました。

ハリーポッター物語の中に「透明マント」が登場します。それは主人公ハリーが幼い時に死に別れた両親の残したものなのですが、ハリーはそれによって亡き両親の愛情を感じるとともに危機を乗り越えます。それは旧約聖書の「エリヤの外套」のエピソードと似ています。エリヤの弟子、エリシャはエリヤが天に帰った際に遺していった外套で川を二つに分けて渡って行くことができたのでした。(列王記下2:9-15)

三木先生は二つの物語を取り上げた上で聞き手に語りかけられます。

(この二つの物語は)死んでいく人つまり両親や預言者が、後に残される子や弟子のために、自分が亡くなった後も無事にちゃんと生きていく未知が開かれるようにと願って、不思議なマント、道を開く外套を備えてくれて、そして残された者たちはそれを受け継いで、それに守られて、困難な状況にも負けないで、しっかりと人生を歩んでいくというストーリーになっているのです。……人間の社会や思想、歴史、技術、文化など、すべてのものは、過去の人々のそういう想いや祈りを受け継ぐことによって形作られてきた、と言えるのではないでしょうか。……皆さんにとって、現在受け継いでいる透明マントは何か。そしてそれを今後誰にどうやって受け継いでいけばいいのか。特に他の人々が困難な状況を乗り越えられるように、という想いと祈りを持って考えてみてください。

これを読んで、ライフストーラー企画の働きの意義や意味が三木先生の語りかけによく現されているような気がしました(お会いしたこともない先生ですが)。お一人お一人の受け継いでこられた「外套」がきちんと次の世代にも受け継がれていくように、ストーリーとして紡ぎ直してカタチにしていく。それこそまさにライフストーラー企画の心からの願いであり使命だと思っています。ある意味では「外套屋さん」であり「仕立て屋さん」かもしれません。皆様の人生の歩みそのものが「透明マント」であり「不思議な外套」であり、受け継いだ人が新たな歴史を歩んでいくための大切な財産なのです。

「こんな外套は残す価値がないのでは?」「もうボロボロで時代遅れで次の時代では役に立たないのでは?」

そんなことはないと思います。私はそう信じてこの仕事を立ち上げました。是非一度ご相談ください。仕立てのプロとして最善をご提案させていただきます。

皆さんにとって、現在受け継いでいる透明マントは何か。そしてそれを今後誰にどうやって受け継いでいけばいいのか。特に他の人々が困難な状況を乗り越えられるように、という想いと祈りを持って考えてみてください。(前掲書)

この記事がなにかのお役に立てば幸いです。なお本記事は山田の個人ブログとのクロスオーバー企画になっています(三木先生の本を読んで頂ければ理由がわかります)。是非そちらもご覧頂ければ幸いです。

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